ビジネスシーンでよく使われる「お送りします」というフレーズがあります。
「お送りします」には、メールや手紙の中で使うのに、独特の注意点があるのをご存じですか?
適当に使っていると、相手を敬うどころか失礼な印象を与えてしまう恐れもあります。
この記事から、「お送りします」の意味や正しい使い方を例文から学びましょう。
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目次
きちんとした意味を知っていますか?「お送りします」の意味とは
「お送りします」というフレーズには、「送らせていただきます」という意味が含まれていますよね。
しかし、なぜ「お送りします」というフレーズを、「送らせていただきます」と意味を訳することができるのでしょうか?
この章では「お送りします」に含まれている意味をご紹介します。
「送る」を改めて考えてみよう!
「お送りします」の「送る」とは、「ある所から他の所に、動かして移すこと」をいいます。
また、「お送りします」の「します」は「する」を丁寧語に言い換えた言葉です。
さらに「お送りします」では「送ります」のようにカジュアルなな言い方ではありません。
「お」が足された敬語で、相手を敬む気持ちを表しています。
「お送りします」は、「送らせていただきます」と言い換えることも可能です。
「これから送ります」という意味も含むと再確認
「お送りします」には「これから送ります」という意味も含まれています。
もし、過去に送ったことに言及したいのであれば「お送りします」を使うことは、ふさわしくありません。
現時点もしくは近い未来に「送る」という動作を行います、という意味で「お送りします」は使われます。
きちんと使おう!「お送りします」の使い方
「お送りします」は、こちら側から何かを送るときに使うフレーズです。
相手から何かを送ってもらうときには、「お送りします」は誤ったフレーズです。
「お送りします」の「します」という言葉を使うことで、「こちら側が行動する」ということを表します。
自分や自分の勤め先側である「こちら側」が動く場合は、「お送りします」を使いましょう。
使う相手を間違わないで。「お送りします」は目上に対しての言葉
「お送りします」は目上に対しての言葉の使い方になります。
会話をしている相手が目上なのか目下なのかをしっかり判断して、「お送りします」を使うべきかを判断しましょう。
例えば、自分と会話をしている人がクライアントであれば、「お送りします」を使ったとしても、何の問題もありません。
むしろ、相手に好印象を与える正しい使い方で、相手を敬う気持ちを示せます。
しかし、会話の相手が部下など、立場が下なのであれば、「お送りします」というフレーズを使うのは間違いです。
目下の部下などに使うと、違和感を覚えさせてしまうでしょう。
本当に正しい?「お送りします」は正しい敬語?
「お送りします」は正しい敬語です。
「送る」という動詞を取り囲んでいる前後の「お」と「します」で、敬語の謙譲表現を完成させています。
かなり目上の人に対しても、「お送りします」は使ってよいフレーズです。
この機会に再確認!そもそも敬語の謙譲語とは
そもそも敬語の謙譲語とは「自分のへりくだり、相手への敬意を示す」表現のことです。
「お送りします」を使っている時点で、相手を敬い、自分をへりくだっていることになります。
上司やクライアントなどには、「お送りします」と謙譲語を使うのが、正しい言葉遣いです。
そのため、相手と自分の立場が同じであれば、「お送りします」は使う必要はありません。
他の親しみやすいフレーズに変えて、違和感のないフレーズに言い換えましょう。
「お送りいたします」
「お送りします」をもっと丁寧に言い換えるなら、「お送りいたします」と言い換えられます。
「送ります」という意味を、最大限の敬意を示した表現が、「お送りいたします」なのです。
「お送りいたします」はビジネスシーンで活躍してくれる敬語表現です。
これに気を付けて印象アップ!「お送りします」を使うときのマナー・注意点
「お送りします」を使う時には、送っている手紙やメールの内容に言及すると、相手により伝わりやすいでしょう。
「資料をお送りします」だけを使って内容に触れなくても、マナー違反ではありません。
しかし、何の資料を送ったのか、相手に伝わりづらくなります。
ただ「資料」という言葉を使うのではなく、「見積もりに関する資料をお送りします」のように、具体的に伝えましょう。
「見積もり」と内容に言及すれば、相手もわかりやすく、好印象になるでしょう。
さらに、敬語と「お送りします」を組み合わせることもマナーの一つです。
「くだけた言い方+謙譲語」という組み合わせは、相手に違和感を抱かせます。
送る時期は明確に!時期に言及するのもマナー
近い将来、「送る」と伝えたいときにも、「お送りします」は使えるフレーズです。
その場合は、送る時期について明記するのもマナーのひとつです。
相手にいつごろ届くのかはっきり伝えることで、より好印象を抱かれるでしょう。
例えば、「11月の一週目に、お送りします」と伝えれば、相手はいつ届くのか安心ですよね。
ビジネスシーンでは、相手を不安にさせないこともマナーです。
こうしたビジネスマナーは、必ず守るべき、というルールがあるわけではありません。
しかし、ほんのちょっとした気配りで、相手の心配事を減らしたり、相手へ好印象を抱いてもらったりできます。
ビジネスシーンでは、信頼がなによりも大切です。
信頼を得るためにも、マナーはしっかり守りましょう。
ビジネスに役立てよう!「お送りします」の例文【ビジネス・メール】
「お送りします」は、ビジネス文書やメールなどでも大活躍してくれるフレーズです。
「お送りします」をより丁寧にした「お送りいたします」に言い換えてもいいでしょう。
「お送りいたします」で深い敬意を示しておけば、誰が受け取るのか分からないシーンでも、失礼に当たることはないです。
相手に対して、最大限の敬意の気持ちを示せます。
「お送りします」の例文【ビジネス編】
- 「先日ご注文いただきました商品をお送りします。」
ビジネスで取引先の人に、商品の発送について伝えたいときに使える例文です。
何の商品を送るのか明記してあるので、相手に非常に伝わりやすい文章になっています。
送迎のための「お送りします」の例文
- 「駅まで私がお送りします。」
- 「私が駅までお送りいたしますので、ご心配なさらないでください。」
ビジネスシーンでは、クライアントを送迎するときもあるでしょう。
そのようなシーンで使える例文です。
「駅までお送りいたします」のように、さらに丁寧に言い換えるのもいいでしょう。
例文の2つ目のように、よりきめ細やかな気持ちを伝えると、より丁寧な印象になります。
ビジネスパートナーとのより良い関係を築くためにも、より丁寧な「お送りいたします」を使うのがベターです。
「お送りします」の例文【メール編】
- 「資料をお送りしますので、ご確認ください。」
- 「資料をご送付いたします。」
手紙やメールで使いやすい「お送りします」の例文です。
手紙やメールの場合は、「お送りします」を「ご送付いたします」に言い換えてもいいでしょう。
「送付」とは、書類などを送ることをいいます。
「ご送付いたします」はとても丁寧な表現なので、クライアントや上司にも使えるフレーズです。
「お送りします」よりも、より丁寧な印象になるでしょう。
いきなりでも好印象!突然のメールや手紙を許してもらうための例文
- 「突然メールをお送りすることを、どうかご了承くださいませ。」
ビジネスシーンでは、面識のない相手にメールや手紙を送るシーンもあるでしょう。
そのようなときに使えるのが、上記の例文です。
突然メールや手紙を送られて、怒る人はほとんどいないでしょう。
しかし、ワンクッション丁寧な言葉を入れることで、相手に丁寧な印象を抱かせられるでしょう。
突然の連絡の場合、メールや手紙のはじまりに、この例文を使うのをおすすめします。
「お送りします」は英語でこう表現できる!
「お送りします」を英語で表現するときは、どのようなフレーズを使えばいいのでしょうか。
英語には敬語表現がないので、「お送りします」が持つ意味に適したフレーズをご紹介します。
ビジネスの参考になさってください。
「お送りします」は英語でこう言おう!
「お送りします」は、英語では「I will send」というフレーズを用いるといいでしょう。
「お送りします」には、「これから送ります」という意味も込められているため、「I will send」といいましょう。
送ったものを見てもらいたいときには、「 Please find the attached」ともいえます。
「 Please find the attached」は、とても丁寧な表現になるので、クライアントや上司に使っても問題ありません。
英語でも「いつ」「何を送るか」は明確に!
英語で「お送りします」を伝えるときも、日本語と同じように「いつ」「何を送るのか」を明確にしましょう。
ただ「お送りします」だけでは、いったい何がいつ送られてくるのか、相手には伝わりません。
言葉のみのコミュニケーションでは、こちらの行動や意思を明記することが大切です。
特にビジネスシーンでは、伝わるだろうという思い込みは捨てて、きちんと明記する癖をつけておきましょう。
その点を注意しておけば、よりスムーズに事が運びます。
使い分けられていますか?「お送りします」と「お贈りします」
日本語には、同じ響きでも、意味の違う言葉があります。
「お送りします」と「お贈りします」もそのひとつです。
「お贈りします」は、プレゼントや贈り物をするときに使われるフレーズです。
誤って、書類やビジネスの資料を送るときに、「お贈りします」を使わないよう気を付けましょう。
また、祝電などを打つときは、「祝電をお贈りします」と使うのが、正しい使い方です。
2つの言葉の意味を理解して、間違った使い方をしないように気を付けてください。
「お贈りします」はこう使おう!
- 「就職祝いをお贈りします。」
「お贈りします」は、祝福や感謝の気持ちが込められているフレーズです。
就職祝いは、誰かの就職を祝福して贈るものです。
「就職祝いをお送りします」ですと、祝福の意味が薄れてしまいます。
せっかく祝福の気持ちを伝えているのですから、正しい「お贈りします」を使って、自分の気持ちを正確に伝えましょう。
「お送りします」の類語・言い換え表現
「お送りします」の言い換え表現に「送信します」があります。
「送信」とは「電気的な方法で通信を送る」という意味があるため、「お送りします」との意味の違いは明らかです。
「送信します」は電気的な方法で何かが送られていること、電子メールなどが送信されている事を表現します。
最近では、メールでのやりとりがメインです。
「お送りします」を、「送信します」や「送信いたします」と言い換えるのもいいでしょう。
郵送します
「郵送します」も「お送りします」を言い換えた表現です。
郵便で何かを送るときは、「お送りします」を「郵送します」に言い換えてもいいでしょう。
書類を送る時に、郵便で送るのであれば「郵送します」を、電子メールで送るのであれば「送信します」と使い分けできます。
手段には言及しないで物が移動することだけを表現するには「お送りします」が使えます。
正しく「お送りします」を使って、事実と敬意を示そう!
「お送りします」は、物が移動している様子と、相手に対する深い敬意を示すことができるフレーズです。
ビジネスシーンでは、「お送りいたします。」とより丁寧なフレーズを使うのもいいでしょう。
丁寧な言葉遣いを心がけることで、ビジネスパートナーへの敬意を示せます。
ビジネスを円滑に行うためにも、相手へ敬意を示すことは大切です。
相手を思いやり、敬う気持ちがビジネスにも重要なのです。