フレームワークって種類がたくさんある上に、意味も似ていて分かりにくいですよね。
目的に応じてそれぞれのフレームワークを使い分けることで、仕事の効率が向上します!
こちらの記事では、ビジネスシーンで重要視されるフレームワーク13種をご紹介します。
「フレームワークとは何か?」という概要から、種類や目的別の活用法までを短く・簡潔に・わかりやすいように記載しました。
実際の活用方法や使用したメリットなどをまとめているため、自身の状況に置き換えて考えることができます。
- フレームワークとは、共通の考え方・意思決定や分析・問題解決・戦略立案の枠組み
- 目標達成・思考整理・マーケティング戦略の3つの場面で活用できる
- 図式にすることによって発想や思考を手助けしてくれる役割がある
- 情報共有や伝達を行う際、正確に過不足なく情報伝達が可能
- 種類が多いため、活用シーンに合わせた使い方をする
目次
フレームワークとは|意味・定義
フレームワークとは、枠組みという意味です。
ビジネスで使用する場合は、共通の考え方・意思決定や分析・問題解決・戦略立案の枠組みのことを指します。
フレームワークを使うことで、人に説明する際に手短にわかりやすく伝えることができたり、仕事の効率が良くなるなどのメリットがたくさん。
今回は、多くの種類があるフレームワークを具体的に紹介し、ビジネスシーンでの使い方も記載しています。
フレームワークを理解し、ビジネスで積極的に活用していきましょう!
フレームワークの種類
「フレームワークの種類が多くあってよくわからない……」と思われる方もいるのではないでしょうか?
フレームワークは多くの種類がありますが、活用シーンによって3つに分けることができます。
- 目標達成に使えるフレームワーク
- 思考整理に使えるフレームワーク
- マーケティング戦略に使えるフレームワーク
目標達成・思考整理・マーケティング戦略のカテゴリー別に、フレームワークの特徴をみていきましょう。
目標達成に使えるフレームワーク
フレームワークの種類の1つ目は「目標達成に使えるフレームワーク」です。
目標達成で使えるフレームワークの代表的なものとしては、以下の3つがあります。
- PDCA
- ECRS
- KPT法
会社が目標を掲げた際に、過程状況や成果を数値化することによって、目標達成する狙いがあります。
目標設定を行う際、上記のフレームワークを積極的に取り込むことが大切。
指標や目標数値が明確になることで、個々のモチベーションを向上することを望んでいます。
また、現状を数値化することによって、改善点もみえてくることでしょう。
思考整理に使えるフレームワーク
フレームワークの種類の2つ目は「思考整理に使えるフレームワーク」です。
思考整理で使えるフレームワークの代表的なものとしては、以下の5つがあります。
- 5W1H
- マンダラート
- ロジックツリー
- ディシジョンツリー
- MECE
多くのことをまとめて整理したいとき、考えが分散したり結果までたどり着けなかったりして、時間ばかりが過ぎてしまう、なんてこともありますよね。
フレームワークを使うことによって、思考の効率化を図ることが望めるでしょう。
フレームワークの枠組みに当てはめて考えることができるため、思考整理ができるだけでなく、新たな発見や視点のもれを発見できるチャンスでもあります。
フレームワークを使うことで、発想や思考の助けになる、枠組みに当てはめて手順通りに進められる、目的を実現するための課題がみえてくるなどのメリットを得られます。
マーケティング戦略に使えるフレームワーク
フレームワークの種類の3つ目は「マーケティング戦略に使えるフレームワーク」です。
マーケティング戦略で使えるフレームワークの代表的なものとしては、以下の5つがあります。
- 4P分析
- 3C分析
- SWOT分析
- STP
- パーセプションマップ・ポジショニングマップ
フレームワークは、ビジネスシーンにおいて効率的な能力を発揮しますが、とくにマーケティング戦略の場において重宝されるツールです。
上記のフレームワークは、目的によって使い分けることで、思考や手順を最短ルートで導くことが望めます。
パターン化による業務工程の簡略化だけでなく、戦略を論理的に導くことができるでしょう。
先に「マーケティング戦略に使うフレームワークならこれ」を読む
目標達成で使うフレームワークならこれ
ここでは、先ほど紹介した3つのフレームワークについて詳しく解説します。
- PDCA
- ECRS
- KPT法
PDCA|目標達成で使えるフレームワーク
PDCAとは、目標達成へのベースとなるサイクルのことをいいます。
ご存知の方も多いかと思いますが、PDCAは以下の順で行います。
このサイクルを繰り返すことで、次の業務にスムーズにすすむことができます。
多くのビジネスマンが無意識のうちに活用しているフレームワークの1つです。
ECRS|目標達成で使えるフレームワーク
ECRSとは、改善策を考えるために業務の効率化を図るフレームワークです。
ECRSを用いるには、次の順で行動します。
部署や担当者などを合わせて考えることによって新たな視点から問題点発見を促す
入れ替えてみることによって、生産性を上げたり問題解決したりすることに繋げる
簡素化して、最もシンプルな方法で業務をすすめるようにする提案
それぞれの頭文字をとってECRSと呼ばれています。
問題発見や改善点を確認したのち、最後に整えて考える手法です。
KPT法|目標達成で使えるフレームワーク
振り返りを行う際に使われるフレームワークの一つがKPT法です。
目標達成のために、過去の行動を具体的に振り返ることは必ず必要となります。
そのようなときは、以下の順番でKPT法を利用してください。
その中から、良かったところ・成功したところをピックアップして継続する
責任問題の追求ではなく、問題が起きた理由を追究する
KeepとProblemの振り返りを経て、具体的な改善策を考える
Keep・Problem・Tryの3つの要素から、良かった点と改善点を分けて考えることができます。
個人で振り返ることも、チーム全体で活用することも可能です。
思考整理で使うフレームワークならこれ
思考整理のフレームワークは、まだ働いていないような学生であっても使い所が多いかと思います。
ここでは、5つのフレームワークをご紹介します。
- 5W1H
- マンダラート
- ロジックツリー
- ディシジョンツリー
- MECE
5W1H|思考整理で使えるフレームワーク
5W1Hについては、皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
What(何を)When(いつ)Who(誰が)Where(どこで)Why(なぜ)How(どのように)の5つの英語の頭文字をとってそう呼んでいます。
5W1Hは、フレームワークの基礎です。
上司への報告・プレゼン・営業先へのメールなど、多くのビジネスマンが活用しています。
情報共有や伝達を行う上で5W1Hを意識することで、正確に、過不足なく情報伝達ができます。
【5W1Hを使用した例】
上司へ今後の営業活動を報告する場合
When:8月18日午後2時
Where:株式会社〇〇の会議室で
Who:株式会社△△の営業部長の佐藤様と
What:新商品のホームページ更新ソフトについて説明を行います。
Why:操作方法を理解してもらうために、
How:実際のシステムを用いてデモンストレーションで実演します。
5W1Hが一つでも欠けていると、相手が理解するまでに時間や手間がかかってしまいます。
5W1Hのフレームワークが使いこなせれば、コミュニケーションも円滑にすすめることができるといえるでしょう。
マンダラート|思考整理で使えるフレームワーク
アイデアを膨らませたいときにオススメなフレームワークが「マンダラート」です。
- 9マスで構成されたフレームの中心に気になるテーマを書く
- そこから第1層目に連想するアイデア・キーワードを周辺のマスに書き出していく
- 同じように他の8つのマスへと広げていく
出典:https://magara-style.com/mandara-to-2773
マンダラートは、アイデアやキーワードを無限に広げていくことができる特徴があります。
途中で広げたいと思うテーマが出てきたら、またそのアイデアからマンダラートを広げることもできるからです。
中心のテーマから8つのアイデア・キーワードを連想して思考を広げることで、思いがけないアイデアが生まれるかもしれません。
ロジックツリー|思考整理で使えるフレームワーク
ロジックツリーとは、問題点を図式化することで整理し、全体像の把握を図るフレームワークです。
論理的に考え、ツリー状に分解するイメージから、ロジックツリーと呼ばれています。
今回は「顧客が減った」という問題点を例として、ロジックツリーを用いた思考を行ってみます。
例えば、「リピーターをつなげることが出来ていない」➡︎「他社に比べて価格が高い」など
ロジックツリーは、目的を達成するための手法が明確になることが特徴。
課題特定や問題の原因を見つけやすく、1つの問題に対しさまざまな視点から解決案が出ることが望めます。
ディシジョンツリー|思考整理で使えるフレームワーク
ディシジョン(decision)は、決定という意味ですね。
ディシジョンツリーは、現状を分析しながら作る樹形図で、論理的な意思決定に役立つフレームワークです。
ディシジョンツリーを作る方は、以下のように行ってください。
- 問いを書き入れる
- 選択肢を書き込む
- 選択後に起こりうることを想定し、分岐させる
- 結果ごとの発生確率とリターンを書き込む
- 期待値(確立 × リターン)を求める
出典:http://dataaspirant.com/2017/01/30/how-decision-tree-algorithm-works/
このフレームワークは、他のものと比べて結構難しいような気がします、、
とはいえ、ディシジョンツリーは、合理的な意思決定を手助けしてくれるものではあるので、意識の高い方は積極的に利用しましょう。
また、同じ分岐点からの確率の合計は必ず100%になるように気をつけます。
そこの部分がずれてしまうと、合理的に判断することができなくなってしまいます。
MECE|思考整理で使えるフレームワーク
MECE(ミーシーorミッシー)とは、Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive(モレなく、重複なく)の頭文字をとったロジカルシンキングの基本。
物事を整理する際に、モレや重複がないような論理的思考をするために用いるフレームワークです。
- 分析が必要な目的を設定する
- モレや重複がないか、情報を分類・構造化する
- 分析した問題を細分化して整理する
出典:https://goworkship.com/magazine/business-framework/
分析によってモレや重複の問題をなくし、正しい判断へと導くことが望めるでしょう。
課題解決や物事を整理する際に、非常に役に立つフレームワークです。
マーケティングで使うフレームワークならこれ
最後にご紹介するのは、マーケティング戦略で用いるフレームワークです。
職種によってはあまり利用する機会がないかもしれませんが、マーケティングの担当者や営業職の方は理解しておいた方が良いでしょう。
- 3C分析
- 4P分析
- SWOT分析
- STP
- パーセプションマップ・ポジショニングマップ
3C分析|マーケティング戦略で使えるフレームワーク
3C分析(サンシー)とは、自社・顧客・競合の3つの視点から現状を分析するために用いるフレームワークです。
- Customer(顧客) 顧客の動きやニーズを理解する
- Competitor(競合) 市場やニーズの変化の対応について、競合の動向を知る
- Company(自社) CustomerとCompetitorを踏まえて、自社の強みを見つける
マーケティング戦略を成功に導く過程において、なくてはならない手法です。
自社と競合の状況を整理することで、市場全体を捉える狙いがあります。
4P分析|マーケティング戦略で使えるフレームワーク
4P分析(ヨンピー)とは、自社商品を展開する市場を分析して、戦略や施策を組み立てるためのフレームワークです。
- Product(商品) どのような商品を、どのようなサービスで販売するか?
- Price(価格) その商品の価格はいくらか?
- Promotion(販促) その商品を、どのようにして売るのか?
- Place(流通) どのような場所で、どう提供するのか?
上記の4つのポイントについて、売る側の視点からシミュレーションを行うことによって、自社製品や商品状況を洗い出すことが望めます。
SWOT分析|マーケティング戦略で使えるフレームワーク
SWOT分析とは、自社分析と共に、外部要因の機会や脅威を分析するフレームワークのことをいいます。
- Strengths(強み)
- Weaknesses(弱み)
- Opportunities(機会)
- Threats(脅威)
Strengths・Weaknesses・Opportunities・Threatsのそれぞれの頭文字をとって、SWOT分析と呼ばれています。
このうち、Strengths(強み)、Weaknesses(弱み)は自社のもつ内部要因の分析で、自社の特性を把握することを目的としています。
一方で、Opportunities(機会)、Threats(脅威)は市場や競合相手などの外的要因の分析で、全体の状況を把握することを目的としています。
SWOT分析を用いることによって、全体の状況を客観的に見つめなおすことが望めます。
分析に必要な4つの要素(強み・弱み・機会・脅威)を用いて、経営戦略や現状分析に役立てることができるでしょう。
STP|マーケティング戦略で使えるフレームワーク
STPとは、自社の立ち位置を明確化するために、市場の全体像や狙える市場を把握して、戦略の組立を図るフレームワークです。
- Segmentation(市場細分化) 市場においての顧客やニーズの分析
- Targeting(狙う市場の決定)競合の存在を把握し、狙うべき市場を決定
- Positioning(ポジション取り)競合他社と自社が戦えるポジションを決定
STPは、大きな収益見込みを望む際や、新サービスを展開する際に使用すると役に立ちます。
自社の立ち位置を見つめなおすことによって、その後の戦略を計画的に組み立てることができるでしょう。
パーセプションマップ・ポジショニングマップ|マーケティング戦略で使えるフレームワーク
パーセプションマップとは、製品に対して、顧客が認識するイメージを2軸で表したものをいいます。(顧客側の視点)
一方でポジショニングマップというのは、市場を分析し、自社の位置付けをマップ化するフレームワークです。(企画者側の視点)
パーセプションマップとポジショニングマップは、双方を組み合わせて活用することによって力を発揮します。
- ポジショニングマップの作成
- 意図した価格やニーズとのズレがないかを確認するために、パーセプションマップを作成する
- ポジショニングマップとパーセプションマップを比較することで、市場と顧客の観点からの認識の差があるか確認する
- ズレがあった場合には、価格を変更するなどの修正を加える
2つのマップを作成し比較することによって、生産者と消費者間のミスマッチを生まれないようにすることが可能となります。
ビジネス問題解決フレームワーク まとめ
フレームワークの活用によって、ミスなく効率よく仕事をすすめることができます。
ミスも防ぎやすく、人に伝える際も相手がイメージしやすい便利なツールです。
図式化にすることによって発想や思考を手助けしてくれるため、仕事の幅を広げるために活用できそうなものはどんどん取り入れましょう!
- フレームワークとは、共通の考え方・意思決定や分析・問題解決・戦略立案の枠組み
- 目標達成・思考整理・マーケティング戦略の3つの場面で活用できる
- 図式にすることによって発想や思考を手助けしてくれる役割がある
- 情報共有や伝達を行う際、正確に過不足なく情報伝達が可能
- 種類が多いため、活用シーンに合わせた使い方をする
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