何かと忙しいビジネスシーンでは、「取り急ぎご連絡まで」というフレーズを見聞きすることは多いでしょう。
メールの決まり文句にも使える便利な表現ですが、目上の方人やクライアントに使っても良いフレーズなのでしょうか。
「取り急ぎご連絡まで」の使い方や例文、英語表現を解説します。
マイナビ転職 |
(5.0) |
- 幅広い職種で採用を成功実績あり!
- スカウトサービス機能がとっても便利!
doda |
(4.0) |
- IT・エンジニア系・技術系の求人情報が多い
- 転職サイトと転職エージェント両方のサービスを受けることが出来る
リクナビNEXT |
(3.0) |
- 掲載企業数3年連続No.1
- 多くの求職者から最適な⼈材を集める、求⼈広告型の採⽤⽀援サービス
目次
「取り急ぎご連絡まで」の意味と使い方は?徹底解説!
「取り急ぎご連絡まで」は、途中で言葉を終わらせているフレーズです。
このようなフレーズは、使い方を間違えると相手に悪印象を抱かせてしまいます。
「取り急ぎご連絡まで」の基本的な意味と使い方を確認しましょう。
「取り急ぎご連絡まで」の意味を徹底解説!
「取り急ぎご連絡まで」の「取り」とは、「とりあえず」という意味です。
「まで」は、「します」「いたします」とするところを、短く省略した表現になります。
つまり、「取り急ぎご連絡まで」は「時間がないので、とりあえず連絡します」という意味になりますよね。
「取り急ぎ~まで」を使った表現は他にもあり、「取り急ぎご報告まで」「取り急ぎご挨拶まで」等色々な種類があります。
これらも似た意味で、「急ぎですがご報告申し上げます」「ひとまずご挨拶を申し上げます」という表現です。
意味や使い方もほとんど変わりありません。
本当に急を要する連絡のみ使おう!
多忙を極めるビジネスシーンでは、「取り急ぎ」を使ったフレーズは使い勝手のいいものです。
しかし、いつでも使っていい表現ではありません。
基本的に「緊急で連絡が必要な場合のみ」使うべき言葉です。
さらに、「取り急ぎ○○まで」は、どうしても急ぎで伝えたい内容だけを伝えるようにしましょう。
「取り急ぎ○○まで」を使った後は、必ず改めて詳しい連絡を入れるのがマナーです。
基本的な使い方としては、要点だけを伝えるメールの末文に「取り急ぎ○○まで」と書きましょう。
使うのは控えよう「取り急ぎお礼まで」はマナー違反
「取り急ぎお礼まで」というフレーズは、ビジネスシーンでは、よく見聞きします。
実際に使っている人も多いでしょう。
しかし、このフレーズはマナー違反です。
何らかの行動をしてくださった方に、「時間がないから、とりあえずお礼を言います。」は、あまりにも失礼ですよね。
クライアントや上司はもちろんのこと、部下や同僚にも使うのはなるべく避けましょう。
ビジネスシーンでは、素早い返答が求められますが、お礼の言葉はまた別です。
きちんとしたお礼の言葉を返すのが、最低限のマナーです。
何かを受け取った場合には、以下の例文のように、丁寧な連絡を心がけてください。
- 「まずは、御礼のみで失礼いたしますが、後日ご挨拶に伺いたいと存じます」
このように丁寧に連絡した場合でも、後日改めて御礼の連絡を忘れないようにしましょう。
「取り急ぎご連絡まで」には返信不要!
「取り急ぎご連絡まで」というメールを受け取った場合、基本的に返信は必要ありません。
後から来た、詳細な内容の連絡に返信しましょう。
気になる場合は「承知いたしました」等のように、簡単な返信をしておけば、問題ないでしょう。
目上の方に使えってOK?「取り急ぎご連絡まで」
「取り急ぎご連絡まで」は、上司を含め目上の方へ使うべきではないフレーズです。
「取り急ぎご連絡まで」のどこが失礼にあたるのでしょうか。
また使えないのであれば、目上の方へ急ぎで連絡したい時は、どのように伝えればよいのでしょうか。
例文も交えながら、解説していきます。
「取り急ぎ○○まで」は目上の方へはNG!
「取り急ぎ○○まで」というフレーズは、目上の方へは使わない方がベターです。
前の章で解説したように、「取り急ぎ」は「とりあえず」という意味が含まれます。
さらに、「○○まで」は、「します」や「いたします」を省略した、いわゆる略語です。
敬語でもない略語を、目上の方に使うのは、大変失礼な行為です。
受取る相手によっては、自分がぞんざいに扱われたと気分を害されるかもしれません。
クライアントや上司など目上の方へは、違う言葉に言い換えましょう。
急ぎの連絡をするにはこう伝えよう!
「取り急ぎご連絡まで」は、目上の方に使えないフレーズであると解説しました。
ビジネスシーンで、どうしても目上の方に至急連絡しないといけないシーンが何かとあるでしょう。
そういったシーンで使える例文をご紹介します。
- 「まずはご連絡のみにて失礼いたします」
「取り急ぎ」を丁寧な「まずは」に変え、「まで」を丁寧に「します」に言い換えます。
このフレーズなら、目上の方へも失礼にはあたりません。
さらに、「大変恐縮ではございますが」を頭に付け加えると、さらに丁寧な印象になります。
これでOK!「取り急ぎご連絡まで」はこう言い換えよう
「取り急ぎご連絡まで」と同じ意味を持つフレーズをご紹介します。
ご紹介する中には、目上の方へは使えないフレーズも含まれています。
相手に合わせて使い分けましょう。
相手によって使い分けよう!使える類語表現はコレ
「取り急ぎご連絡まで」の類語表現をご紹介し、解説していきます。
相手によって使い分けてください。
親しい関係性の方に使える表現
- 「ひとまずご連絡までに」
- 「念のためご報告まで」
- 「まずはお礼かたがたご報告まで」
「取り急ぎご連絡まで」と同じように、「まで」と略語が使われているフレーズです。
「ひとまず」や「念のため」というフレーズを用いているので、あまり急いでいるニュアンスは感じられません。
緊急性を持たせたい場合は「取り急ぎ」や「まずは」を用いるといいでしょう。
ある程度親しい間柄の人にのみ使えるフレーズです。
目上の方にも使える丁寧な表現
- 「用件のみのご報告で大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。」
- 「略儀ながら、書面にてご連絡申し上げます。」
- 「ご報告まで申し上げます。」
「大変恐縮ですが」は非常に丁寧な印象のフレーズです。
上司やクライアントに対して使っても、問題ないでしょう。
「略儀ながら」は「簡単ですが」という意味のフレーズです。
「取り急ぎ」のような、急いでいるニュアンスは感じられません。
相手によっては、カジュアルな表現に感じられるかもしれません。
使う相手には注意しましょう。
さらに丁寧に!顧客や取引先に使える類語表現
- 「取り急ぎご連絡いたしますが、後程改めて詳細をご報告いたします。」
- 「まずはご連絡のみにて失礼いたします。」
「取り急ぎ」のままでも、言葉を付け足すことによって丁寧な表現になります。
必ず「~まで」で終わらせず、「~します」など、きちんと文を完結させましょう。
「取り急ぎご連絡まで」の例文を押さえよう!
「取り急ぎご連絡まで」を使った例文や同じ意味の文を紹介します。
使う相手に気を付けながら、実際に使う際の参考にしてみて下さい。
急ぎのときはこれでOK!緊急で報告のメールを出す場合
- 「本件の詳細は追って報告致します。取り急ぎご連絡まで。」
- 「明日の会議が14時に変更となりました。取り急ぎご連絡まで。」
- 「取り急ぎのご連絡となってしまい大変恐縮ですが、よろしくお願いいたします。」
「取り急ぎご連絡まで」を意味する表現は、メールの末文で書くことが多いです。
他の「取り急ぎ○○まで」も使い方は同様です。
とりあえず見たことを伝える!ひとまず返信をする場合
- 「企画書を送付頂き、誠にありがとうございます。取り急ぎご連絡まで。」
- 「頂いたメールを拝見いたしました。取り急ぎ拝受のご連絡まで。」
「取り急ぎご連絡まで」は相手から送られたものを受け取りました、という意味合いでも使えます。
連絡をする相手によっては、失礼にあたるフレーズでもあるので、使うときには十分注意しましょう。
「取り急ぎご連絡まで」は英語表現でこう伝えよう!
「取り急ぎご連絡まで」を英語で伝えるのは、どのようなフレーズが適しているのでしょうか。
ビジネスシーンで使えるフレーズをご紹介します。
急いでいるときは、「Just」
「取り急ぎご連絡まで」に近いニュアンスを英語で伝えるには、以下のように表現します。
- I just wanted to let you know that…(…について(あなたに)お知らせしたかっただけです)
「取り急ぎ○○まで」は日本ならではの言い回しのため、自然な英語で直接的な翻訳できません。
これで近いニュアンスを伝えることは可能です。
「丁度」や「だけ」を意味する「just」を使うことで、緊急性を持たせることが可能です。
また、「取り急ぎご連絡まで」を直訳すると「Just a quick note to tell you…」になります。
しかし、ネイティブの方はそのような言い方はしませんので、注意しましょう。
英語ではこう言い換えてもOK!
「取り急ぎご連絡まで」は、別の言い方もできます。
- This is a friendly remember that…(…に関してのご連絡です)
- This is a quick note to tell you(取り急ぎご連絡まで)
この表現も、同じようなニュアンスで使えます。
「取り急ぎ○○をお願いします」というニュアンスを英語で伝えたいときには、以下のように表現します。
便利なフレーズなので、覚えておきましょう。
正しい敬語を使うメリット・使えないデメリットとは?
「取り急ぎご連絡まで」だけでなく、ビジネスシーンでは、正しい敬語の使い方を求められます。
敬語は日本語の中でも、特に難解なものです。
なぜ、敬語は正しく使う必要があるのでしょうか。
敬語を正しく使うメリットと、使えないデメリットを解説します。
敬語を正しく使うメリットとは
敬語は日本特有の文化です。
とても複雑で難解な敬語ですが、使いこなせるととてもスマートな印象になるでしょう。
敬語には、相手を敬う気持ちを伝えられる、とても印象のいい言葉です。
丁寧で正しい敬語を話せれば、たいへんスマートで、良いイメージになるでしょう。
正しい言葉遣いができる人間は、信頼を得やすくなるものです。
ビジネスでは、ビジネスパートナーからの信頼を得ることが重要です。
イメージの良い人間は、ビジネスパートナーからの信頼を得やすくなります。
敬語を正しく使えないデメリットとは
一方、ビジネスシーンで間違った敬語を使うと、どのようなデメリットがあるのでしょうか。
間違った敬語を使ってしまうのは、ビジネスパートナーに対して、大変失礼なことです。
相手によっては、気分を害されることでしょう。
ビジネスを円滑にすすめるためには、お互いを尊重しあう気持ちが必要です。
ビジネスパートナーの気分を害してしまうと、ビジネスにも影響を及ぼすでしょう。
敬語の使い分けをマスターすれば、印象アップ!
ビジネスでは、時間が限られているため、丁寧に時間をかけてメールを送れないときもあるでしょう。
そんな時に「取り急ぎご連絡まで」は使い勝手のいいフレーズです。
しかし使い勝手がいいからと、多用は禁物です。
やむを得ず使用する場合は、最大限相手を敬う、正しい敬語を使いましょう。
ビジネスシーンで使われるフレーズは、相手によって細かい使い分けが求められます。
どう使い分ければいいか分からなくなったら、その都度調べていきましょう。
そうすれば、複雑な敬語も使いこなせるようになるでしょう。
根気強く覚えていく姿勢が大切です。