ビジネスメールにおいて、件名は重要な役割を果たします。
忙しい相手に対して、件名を見て、一目で内容が把握できるように工夫することは、ビジネスメールにおけるマナーのひとつです。
適切な件名の書き方を覚えて、ワンランク上のメールを目指しましょう。
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目次
ビジネスメールの件名の書き方【基本的なポイント】
まずは、ビジネスメールの件名を書くときの基本的なポイントを解説します。
きっちりとポイントをおさえ、確実に返信してもらえるようにしましょう。
件名に伝えたい内容を具体的に入れる
例えば、取引先に対して、「打ち合わせの際に、こういう内容の資料の準備をお願いしたい」というメールを送るとします。
ここで「打ち合わせについて」という件名にしてしまうと、打ち合わせの何についてのメールなのかが伝わりません。
ましてや、「お世話になります」などの挨拶のみで、内容がまったく書かれていない件名はもってのほかです。
この場合であれば、「打合せ時の資料の準備のお願い」とすれば、内容が一目で把握できます。
見出しが長すぎるとかえって読みにくいので、タイトル欄に収まる範囲で詳しく書くよう心掛けましょう。
件名に日時も入れましょう!
日程が決まっている場合には、必ず日にちも入れましょう。
メールを受信した人は、件名に日程が書いてあると、より内容を想像しやすくなります。
また、件名の日程が近いものだと相手も開封しやすくなり、返信が早くなる可能性があります。
ビジネスメールの件名の書き方【マナーをおさえよう】
冒頭でもお伝えしたように、メールを読む相手は、忙しい中時間を割いて一通一通読んでくれています。
ですから、わかりやすい件名を心がけ、少しでも手間を取らせないようにしましょう。
これはビジネスメールにおいての最低限のマナーです。
ここからは、これらのマナーを詳しくご説明していきます!
件名に所属部署や名前を入れる
あまりにも件名が長くなり、タイトル欄に収まらない場合は省略しても問題はありません。
しかし、うまく入るようであれば、所属部署や名前を入れましょう。
誰からのメールなのか、判断しやすくなります。
メールボックスを見る際に、タイトル欄に名前があると、より目に留まりやすくなります。
また、株式会社はできれば省略せずに入れるべきですが、タイトル欄が足りなければ、自分の所属に限り(株)としても良いでしょう。
件名に要望や用件をキーワードで入れましょう!
また、相手に早めに開封してほしい場合は、「緊急」「重要」などのキーワードを入れましょう。
その際は【緊急】【重要】というようにタイトル欄にも【】を用いると見やすくなります。
さらに注意しなければいけないのは、電話を使うかどうか、という判断です。
急を要する案件の場合、メールではなく電話を使うべきか、もしくはメールと電話の両方を使い、メールを送信したことを電話でも伝えるべきかを見極めましょう。
相手のメールが他のメールに埋もれてしまったり、開封するのが遅くなって返信がもらえなかったりするのを防ぐためです。
期日までに返信をもらえなかった理由が、相手のメール見落としによるものだったとしても、返信してもらえるように工夫できなかったこちらのマナー違反ともいえるので、注意が必要なのです。
差出人の名前がきちんと表示されているか確認しましょう!
件名とともに気をつけたいのが、差出人の名前です。
これも、ビジネスメールにおける最低限のマナーです。
例えば、自分の名前が英語で「yamada tarou」となっていたり、「太郎山田」と姓名が逆になっていたり、「山田」と名字のみであったりすると、特に初めてメールを送る相手には伝わりにくいでしょう。
また、迷惑メールだと思われてしまい、読んでもらえないという最悪のパターンも考えられます。
初めて会う相手には、自己紹介をします。
それと同じように、差出人欄で自分の名前をきちんと表示させましょう。
ビジネスメールの件名の書き方【初めての相手の場合は?】
最初に挨拶を入れると好印象!
ビジネスメールの件名にも、最初に「初めまして」と挨拶を入れると好印象です。
ただし文字数に限りがあるので、大事な内容を入れると長くなるのであれば省いてもかまいません。
それでも、「初めまして」と入っていると、相手は、やり取りが初めてということが一目でわかります。
「以前にメールのやり取りをした相手かもしれない」と、調べさせる手間も省けますよね。
これも、相手を思いやるビジネスメールのマナーのひとつともいえます。
会社や自分の名前を名乗りましょう!
メールで、開封前に、表示されている差出人の名前とともにセットで見られるのは件名欄です。
ここにも会社の名前や個人名が入っていることで、どこの誰から(社外)のメールか、がわかりやすくなります。
差出人の名前に、社名まで入っていないことがほとんどでしょう。
そのため、件名に「(株)○○」などと入っていると、相手に安心感を持ってもらえるでしょう。
その際には「(株)○○の山田です」と名前の後ろに「です」「と申します」など余計な言葉は入れません。
簡潔に、「(株)○○ 山田」と入れてください。
ビジネスメールの件名の書き方【お礼・依頼・営業・挨拶・質問のシーン別】
それでは、具体的な件名の書き方を、ビジネスメールのシーン別に例文を挙げながら解説していきます。
ビジネスメールの件名の書き方【お礼を伝えたい場合】
・本日の訪問のお礼 |
・【書類送付のお礼】株式会社○○ 山田 |
このように簡潔な書き方で送るのがベターです。
また、訪問や打ち合わせについてのお礼を送る場合は、その日のうちに送りましょう。
ビジネスメールの件名の書き方【依頼をする場合】
・打ち合わせ日程調整のお願い |
・【緊急】○○の記事修正のお願い |
ビジネスメールで特に多いのが、依頼やお願いです。
依頼のメールで、急ぎで見てほしい場合には、件名の頭に【緊急】と付け加えます。
ただし、本当に重要な場合以外で乱用してしまうと、相手に負担をかけてしまうので気をつけましょう。
ビジネスメールの件名の書き方【営業する場合】
・新商品△△のご案内とご面談のお願い |
・【株式会社○○御中】△△の件に関しまして |
たくさんの営業メールが送られてくる中、初めてメールを送る相手に対して、他社と差別化したビジネスメールの件名を書くにはいくつかの注意点があります。
まずは、他のシーンで送るビジネスメール同様、内容を具体的にいれることです。
いかにも営業のメールという雰囲気を避けるために、「重要なお知らせです」「ご確認ください」のみで内容について書かれていないことがあります。
これでは、かえって不審に思われたり、開封すらしてもらえない恐れがあります。
また、すぐに見てほしいからと【至急】【明日まで】などと書いてしまうと、マイナスイメージを持たれてしまうかもしれません。
もうひとつ、初めての相手なので自分の会社名を入れた方が良いのでは、と迷うかもしれませんが、タイトル欄には限りがあります。
その中でアピールしたい内容を目一杯いれるために、できれば自分の会社名は省いたほうが良いです。
多くのメールの中から自分のメールを確実に開いてもらい、返信をもらうためには、件名を工夫することが大切です。
ビジネスメールの件名の書き方【挨拶をする場合】
・【新任のご挨拶とご訪問日程のご相談】株式会社○○ 山田 |
・【異動のご挨拶】株式会社○○ 山田 |
このように、前任の担当者との引継ぎや、部署異動をメールで報告する機会もあるかと思います。
その場合も、できるだけ簡潔に、内容がわかりやすいようにシンプルに書きましょう。
また、引継ぎの際は、送るタイミングや内容にも注意が必要です。
前任の担当者が直接ご挨拶をしてから、後任の担当者がメールや電話にて連絡するという形が好ましいです。
自分だけで判断せず、前任の担当者や上司と相談してから送りましょう。
ビジネスメールの件名の書き方【質問をしたい場合】
・「○○についてのお伺い」 |
・「【ご質問】○○の件について |
こちらも、相手が一目で何についての質問なのかわかるようにしましょう。
タイトル欄に「ご質問」とだけあっても、相手が忙しい場合には後回しされかねません。
ビジネスメールの件名の書き方【お詫びをする場合】
・「添付ミスのお詫び」 |
・「納品の遅れのお詫び」 |
お詫びのビジネスメールを送る際にも、簡潔に、「~のお詫び」と件名に書きましょう。
長々と件名に入れたくなりますが、本文できちんと謝罪し、件名はシンプルにまとめてください。
就職・転職活動でよく使う3つの件名をご紹介します!
・会社訪問のお願い |
・説明会の日程のお伺い |
・選考辞退のお詫び |
ビジネスメールとは少し違いますが、就職、転職活動でよく使う3つの件名をご紹介します。
上記の件名は、頻繁に使われているものです。
メールの相手は、何百人もの人とやり取りをしている可能性があります。
件名は内容のみでまとめて、挨拶や自己紹介は本文に入れると良いでしょう。
ビジネスメールの件名の書き方【返信の場合の件名はどうする?】
ビジネスメールを返信するときに、件名を書き換えるか迷ったことはありませんか?
ここでは、ビジネスメールの返信についての疑問点について解説していきます。
件名はそのままにしておきましょう!
ビジネスメールでは、基本的に、同じ内容についてのメールのやり取りを続ける場合は件名は変えません。
まだ何件も続く可能性があるのに、一件ずつ件名を変更するのは効率が悪いです。
また、件名が微妙に変わっているだけでも、相手には新しい案件に見えてしまう恐れがあります。
件名を変えるのは、例えば同じ内容でも少し修正や補足が入った場合です。
元々が「見積書の件」だったら「見積書の件【修正版】」「見積書の件【補足】」と入れると良いでしょう。
Re:は消さない!
こちらも、基本的には消しません。
「Re:」がついていることで、相手のメールへの返信だと判断してもらえて、早めに読んでもらいやすくなるからです。
ただし、やりとりが何件も続くと「Re:Re:Re:」と多くなってしまい、大切な用件を入れた件名が見えなくなってしまいます。
この場合は、「Re:」をひとつ残して、あとは後ろに「Re:見積書の件(3)」と変えることもあります。
ビジネスメールの件名でこれはNG!
ビジネスメールの件名を書く時に、やってはいけないことを説明します。
ここまでで学んできた「書き方」とあわせて、NGなことも頭に入れておきましょう。
【緊急】【重要】などを使いすぎるのはNG!
相手に、急いでますよ、重要ですよ、と件名から認識してもらうために【】を使用しますが、使いすぎはNGです。
【緊急】や【重要】という文字をみて、相手は他のメールに優先して開封してくれるでしょう。
しかし、そのメールがあまり急ぎでも重要でもなかったら、不快な気持ちになりませんか?
そして、このような状況が続くと、相手からの信用をなくし、メール開封の優先順位が下がってしまうかもしれません。
相手に早く開封してほしいというこちら側の気持ちで【緊急】【重要】などを付けるのではなく、常に、相手の立場にたって配慮しましょう。
機種依存文字を使用するのはNG!
文字を変換する時に、変換候補文字の横に<機種依存文字>と表示されているものは、使用してはいけません。
たとえば、㈱、㎝、①などです。
機種依存文字はPC環境によっては文字化けしてしまう可能性があるからです。
あまり意識せずに変換してしまうこともありますが、メール送信の際には注意しましょう。
件名と本文の内容がズレているのはNG!
当然ですが、件名は本文の内容を簡潔に表現したものなので、相違するようなことがあってはいけません。
忙しい中、メール送信の準備をするので、あらかじめよく使うフレーズなどをテンプレートとして用意する人もいるでしょう。
ここで注意したいのが、テンプレートを貼り付けるだけで終わらずに、内容を変更することです。
たとえば、「2/10(月)打合せ時の資料の準備のお願い株式会社◯◯山田」と件名にテンプレートを貼り付けました。
しかし、本文に書いてある打ち合わせ日は、3/20(水)なのに、日付部分の変更を忘れたまま送信。
これでは、相手は混乱してしまいます。
このような件名と内容の相違が起こらないように、送信前にチェックを行うなど、注意しましょう。
件名を工夫してビジネスメール力を磨きましょう!
ビジネスメールにおいて、件名がいかに重要かご理解いただけたでしょうか。
忙しいビジネスマンのメールボックスは、毎日ビジネスメールでいっぱいになります。
そんな中で、自分のメールを少しでも目に留めてもらえるようにするには工夫が必要です。
本文に合わせた件名をつけることができれば、相手からのあなたの評価も上がります。
些細なことと考えずに、一通一通、丁寧に作りあげていきましょう。