ビジネスの現場では、決めなくてはいけないことが山積しています。
これらを解決するために、打ち合わせや会議を行います。
しかし、有意義な打ち合わせができず、「プロジェクトが進まない」「打ち合わせの目的が達成できない」「時間の無駄だった」など困ることが多々ありますよね。
そこで、今回は打ち合わせをより有意義なものにするための進め方等をご紹介します。
目次
打ち合わせの意味とは?
まずは、打ち合わせの意味を説明します。
打ち合わせについて理解を深めていきましょう。
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打ち合わせの本当の意味
辞書で調べると「打ち合わせ」の意味は次のとおりです。
- 前もって相談すること。下相談。「仕事の打ち合わせをする」
- 衣服の、前身頃(まえみごろ)の重なったりする部分。うちあい。「コートの打ち合わせが浅い」
- 雅楽で、打ち物だけの合奏。
- 地歌や箏曲(そうきょく)で、同一または類似した旋律を半拍または1拍ずつずらして合奏すること。また、同じ拍数の、別の2曲を合奏すること。
- 能で、両手を大きく左右に広げてから前ではたと打ち合わせる型。
- 物と物とがうまく合うようにすること。似合うこと。「宮仕の極(きま)りがてら、すりこぎと聞こへしもとに打ち合わせの夫婦とはなりける」<鶉衣・摺鉢伝>
出典:小学館 デジタル大辞泉
私たちがビジネスで行う「打ち合わせ」は上記1の意味が該当します。
ビジネスでは違う!打ち合わせの意味
ビジネスにおける望ましい打ち合わせの意味は「ゴールに向けて相手から情報収拾を行い、こちらからは情報を提供することで、相手と認識をする合わせるための場」です。
打ち合わせをうまく活用できている人
打ち合わせをうまく活用できている人とは、次のような人です。
- 打ち合わせで、自分自身で考えられる限界以上の答えを、相手とのやりとりを通して生み出せる人。
- そして翌日から実際の行動に移していくことができるという、好循環を生み出すことができる人。
加えて、打ち合わせの時間を無駄にすることなく、時間を有効に使えていると言えるでしょう。
打ち合わせの場を最大限に利用して、自分ひとりでは考え出せなかったアイデアを生み出せる人は、本当の意味で打ち合わせを有効に活用できています。
打ち合わせをうまく活用できていない人
打ち合わせをうまく活用できていない人とは、次のような人です。
- 雑談や報告、受け身の姿勢、状況説明、知識の吸収、愚痴や感情論を言うだけの人
- 他の人との意見の違いに鈍感な人。
それどころか、その場に集まった人全員が機会損失しています。
打ち合わせが終わって、今日は何のために集まったのだろうと、目的や意味を考えて後悔してしまうような時間を過ごした人は、打ち合わせをうまく活用できていません。
そうなると、うまく活用できている人との差は大きいですよね。
無意味な打ち合わせを極力無くすよう、打ち合わせにおける目的、意味をきちんと共有している企業も多いです。
少し違う?打ち合わせと会議の意味
「打ち合わせ」と「会議」はどのように使い分けられるかご存知ですか?
次に「打ち合わせ」と「会議」の意味を解説していきます。
ビジネスマンとして、意味の違いをきちんと理解しておきましょう。
打ち合わせと会議の違いとは
打ち合わせとは、全員の情報を共有して、皆で意見を出し合い、より良い方法を探っていくことです。
これに対して、会議とは会社における重要事項の結論を出すために実施される話し合いのことです。
通常、いくつかの代替案が提出され、その中からベストの最適解を話し合いで決定します。
多数決を採用することもあるし、社長のような責任のある、最終決定権者が最終決定することもあります。
両者の違いは、会議のほうが結論をより厳しく求められるという点です。
ただし、参加者の知恵を出し合うといった点では両者に違いはないでしょう。
意思決定プロセス
プロジェクトのような大がかりな事業を進める場合には、まず「会議」を行って、だいたいの方向性やタスク、目標を決めます。
次に、プロジェクト全体をいくつかの副題に分け、副題ごとに「打ち合わせ」を行います。
そして、打ち合わせで挙がった案の中で、最終的にどの案を採用するか、メリット・デメリットの評価を行い、吟味した上で決定する「会議」を実施します。
つまり、「会議」→「打ち合わせ」→「会議」というのが、正しい打ち合わせの進め方です。
なお、「会議」→「打ち合わせ」で結論が出てしまえば、最終決定の会議は意味がないので、開かれないこともあります。
ポイントは3つだけ!打ち合わせの正しい進め方
打ち合わせはどのように進めればよいのでしょうか。
ここでは正しい打ち合わせの進め方をわかりやすくご紹介します。
たった5分で有意義な打ち合わせができるようになること間違いなしです。
打ち合わせの意味を共有することが大切!
打ち合わせの進める上で重要なことは、打ち合わせに臨む参加者の間で打ち合わせを行う意味を共有しておくことです。
打ち合わせの一番大切な意味とは、「目的」を達成することですよね。
なので今度の打ち合わせでは「新商品を売り出す日は決めましょう」や「イベントの開催地だけは決めてしまいましょう」「ノベルティの候補を3つに絞りましょう」などの目的をきちんと決定すると良いです。
目的を達成するためには、5つのポイントがあります。
- 目的が明確なこと
- 参加者全員が目的を達成して結論を出すことに集中していること
- 結論を出すために必要な人材が参加していること
- 意見が言いやすい雰囲気、意見を引き出せる(ファシリテーター)がいること
- 会議の結果が共有されること。次のステップに活用できるための担当者が明確なこと
ここからは一つずつ解説していきます。
ポイント1:打ち合わせのスタート
まず打ち合わせの進め方のスタート部分を説明します。
打ち合わせの前に必要な準備は2つです。
- 目的共有:何故打ち合わせをするのかという目的を共有しておきます
- 事前インプット:最低限知っておきたい事前基本情報を各自インプットしておきます
これらの事前準備が不十分だと、打ち合わせに参加している各メンバーの知識が不揃いになり、参加者が戦力化しません。
落伍者を出さない意味でも、事前に知っておいて欲しい情報は開示して、各自でインプットしてもらうよう依頼し参加してもらいましょう。
打ち合わせが始まったらまず打ち合わせで出すべき結論や、絞り込みの目標を最初に宣言し、参加者全員で共有します。
目標をきちんと共有できていないと、どこへ向かって流れていくのか、参加者が不安に思います。
皆さんの貴重な時間を使うため、時間の無駄遣いはやめるよう心がけましょう。
ポイント2:打ち合わせの中心
打ち合わせの進め方の中心を説明します。
打ち合わせ中は以下の2つを意識しましょう。
- 目的に沿った相互質問をする:目的に沿って、納得できない点、矛盾点などを質問し合います
- 質問への回答:質問についてよく知っている人が回答します。新たな疑問点が出てきたら、さらに質問を展開していきます。
質問→回答というセッションを繰り返すことにより、有効なアウトプットが融合します。
これらの質問や回答は、最終目的にベクトルが向いていなければなりません。
もし関係ない方向へベクトルが向いていれば、ぐるぐる回って目的へたどり着けず、有意義な打ち合わせから離れてしまいます。
ポイント3:打ち合わせの終盤
打ち合わせの進め方の終盤を説明します。
打ち合わせ終盤のポイントは2つです。
- 結論を出す:質問・回答のセッションを何度か繰り返し、結論を出します(事前に決めておいたゴールと照合しましょう。)
- 行動計画と役割分担:次回までにやるべきことを「誰が」「いつまでに」「何をやるのか」具体的に決めます
打ち合わせは、決められた時間内に実施しなければならないので、ゴールは「理想的目標」と「努力目標」「最低限目標」くらいのグレード分けをしておきましょう。
そして、少なくとも「最低限目標」は達成するように努力します。
また、打ち合わせをして、その場は皆満足しても、次のために何をすべきかをきちんと属人的に決めて依頼しないと、建設的行動は実りません。
必ずアクションプランを立ててから解散しましょう。
打ち合わせでは特定の役割に徹するべし!
打ち合わせごとに役割を変えてしまうと、指揮系統がとれなくなり打ち合わせがスムーズに進みません。
そのため、打ち合わせでは特定の役割に徹しましょう。
役割で最も評価されるのがファシリテーターですが、書記や参加者、発言者も重要な役割を担います。
それぞれの役割についてご紹介するので、どの役割が適しているのか考えていきましょう。
役割その1:ファシリテーター
ファシリテーターは打ち合わせの「進行役」を担います。
打ち合わせごとに指名されることもありますが、その場で誰が行うか、自然に決まることも多いです。
ファシリテーターは「参加者の発言を促す」「打ち合わせを客観的にみる」「打ち合わせの方向性を修正する」のが役割です。
参加者に平等に意見を求め、誰か一人だけ発言し過ぎていないか、目的に沿って打ち合わせが進めんでいるか客観的に評価する立場だと言えます。
打ち合わせがうまく進むか、目的を達成できるかはファシリテーターにかかっていると言っても過言ではありません。
責任は重いですが、打ち合わせがうまくいけば功労者として最も高く評価されるので、積極的にファシリテーターに名乗りでるのが良いでしょう。
役割その2:書記
書記は打ち合わせの中で発言された内容を議事録としてまとめる役割です。
議事録は打ち合わせの「議題」「議題ごとの目的」「結論までの発言内容」「結論」をまとめます。
書記はもちろん発言もしますが、参加者が打ち合わせの内容を再確認できるよう、的確な議事録の作成が求められます。
また、議事録は打ち合わせ後のアクションや打ち合わせ後の会議において、重要な資料です。
そのため、書記は打ち合わせの「影の立役者」と言って良いでしょう。
役割その3:参加者、発言者
参加者、発言者は打ち合わせの目的に沿って活発に発言することが役割です。
参加者、発言者が人の意見を否定せず、目的に沿って平等に発言できると、打ち合わせがスムーズに進みます。
自分の意見だけではなく、人の意見を傾聴しながら発言するのが良いです。
打ち合わせの核は参加者、発言者なので、この役割を担うなら積極的に発言し、よりよい打ち合わせになるよう貢献しましょう。
日程調整の方法は?すぐに使えるメール例文もご紹介!
打ち合わせの日程調整・依頼はどのようにすれば良いのでしょうか。
次にメール例文付きで日程調整の方法をご紹介します。
日程調整をするときのメール例文
打ち合わせは、様々なセクションから日程を調整して参加者が集まるのが通例です。
なのでメールを活用して日程調整をし、参加依頼するのが便利です。
例えば、日程調整の役割の人が次のような日程調整メールを発信します。
件名:Aプロジェクト日程調整
関係者各位
この度、Aプロジェクトを立ち上げることとなりました。私は、第1回目の打ち合わせをとりまとめするよう〇〇部長から指名された、IT企画部のBです。皆さんも、直属の上司から本プロジェクトへの参加を依頼されていると存じます。
この夏までにある程度のフレームワークを作っておかなければならない日程の関係上、打ち合わせの開催は今月中に実施しなければなりません。
第1回目には○○常務も参加しますので、次の日程のうちから選ばなければなりません。各自、参加できる日程の番号を、明日の15:00までに、本メールの返信にて回答してください。
1.〇〇日(〇曜日)10:00~11:00
2.〇〇日(〇曜日)15:00~16:00
3.〇〇日(〇曜日)11:00~12:00
4.〇〇日(〇曜日)13:00~17:00(ただし、このうちの正味1時間)
——————————-
IT企画部 B (署名)
日程調整の際は候補となる日程を複数掲載し、回答依頼することが重要です。
これだけ守ればOK!打ち合わせのお礼メールのマナー
打ち合わせを実施した後のお礼メールとはどんな場合に、何を発信すればよいのでしょうか。
ここからはメールのマナーを解説します。
打ち合わせお礼メールのマナー
社外との打ち合わせの場合だと、ビジネスマナーとして打ち合わせ終了後、すみやかにお礼メールをすべきです。
「本来なら、お伺いしてお礼を申し上げるべきところ、メールにて失礼致します。」という気を遣った挨拶も必要でしょう。
一方、社内打ち合わせの場合は、過度な虚礼は必要ありません。
社内で打ち合わせのお礼メールをする目的は大きく分けると2つあります。
本当にお礼をしなけれならない場合
お礼メールをする目的は感謝を伝えることですよね。
多忙な上司・先輩や当該分野に余人をもって代えがたい専門知識を有する人が、わざわざ時間を作って参加してくれた場合には、お礼をすべきです。
また、打ち合わせに大変有効なアドバイスや情報提供をし、打ち合わせの進行に貢献した人にも積極的にお礼をしましょう。
打ち合わせで出てきた質問への返答、回答を報告する場合
二つ目は、一応お礼をメールの中で表明するものの、打ち合わせで出てきた質問への返答やもらった宿題に対する回答を報告する場合です。
実はこちらのほうが頻度が多いと思います。
この二つ目の実質「報告メール」は、できれば打ち合わせ終了後、24時間以内に送信すべきです。
もし、その間に回答が書けない場合は、いつごろ回答できるかの目処だけでも送信すべきでしょう。
お礼メールへの正しい返信方法とは?
打ち合わせのお礼メールが届いたら、どのように返信すればよいのでしょうか。
打ち合わせのお礼メールの時に気をつけるべきことは1つです。
返信内容は相手によって変化させる!
上に述べたように、社外の場合は依頼に対して快く参加してくださったことへの御礼が主のときは、簡潔に返礼する程度の返信で良いです。
ただ、多くの場合は返礼以外に、打ち合わせで宿題になっていたこと、その他依頼事項の報告などを返信に含めることも多いです。
つまり、何か依頼に対してビジネス上必要なアクションがあるから、返信をしなければならない訳ですよね。
なので依頼に応えるために、迅速に仕事を推進し返信する必要があります。
社内の場合は、「お礼メール」に名を借りた実質「報告」に対して、さらなる質問の返信をするか、何か他の依頼の返信をするか、とりあえず今回の回答でOKなのかの意思表示をすることが必要です。
もちろん、労作であれば、労をねぎらう返信をすることを忘れてはなりません。
打ち合わせを有効活用しよう!
何か新しいこと、大きなこと、複雑なことをビジネスで始めようとする時、打ち合わせは有効な手段です。
もとより、自分ひとりでは発想に限界があります。
いくら新分野の勉強をして頑張ろうと張り切っても、プロの世界で闘うためには、にわか勉強では太刀打ちできません。
このようなとき、様々な専門知識をもった参加者で打ち合わせを行えば、個人個人の能力の総和をはるかに超えた結果を生み出せるでしょう。
打ち合わせに積極的に参加して、有意義なインプット、アウトプットを心がけてください。
そして明日からのビジネスをより輝かしいものにしましょう。