お知らせ・プレスリリース
平成25年度決算報告と活動内容等を掲載しました

2014年06月24日

 平成25年度の決算報告書類を公表いたします。また、活動報告及び今後の活動予定につきましては、次のとおりです。

25年度決算書及び監査報告書

1 平成25年度の活動報告
 平成25年3月29日に出された「緊急災害時動物救援本部 評価委員会報告書-中間報告-」において指摘された諸課題に対応するために、平成25年8月に新体制を発足させ、この新体制のもとで緊急災害時動物救援本部のより一層の拡充を図ってきました。
 具体的には、「被災したペットとその飼い主のための義援金にご協力ください」または「被災したペットの飼い主に対する支援のための募集」という呼びかけに応じて義援金を拠出して下さった寄付者のご意見を斟酌し、「東日本大震災によって被災した飼い主及びペットに関する救援」事業の実施と検討を、緊急災害時動物救援本部役員会の開催、現地救援本部の関係者や有識者との意見交換等を行いながら進めてきました。
 また、この他にも、「将来に向けた緊急災害時動物救援本部の組織体制や事業内容の見直し」に関する事業を実施してきました。

(1)「東日本大震災によって被災した飼い主及びペットに関する救援」事業
①寄附金の執行の考え方
 「緊急災害時動物救援本部 評価委員会報告書-中間報告-」中の「これまでは緊急災害時動物救援本部に集まった寄付金を現地の動物救護本部に引き渡してきたところであるが、今回(注:平成21年度~24年度)のように緊急時災害動物救援本部が主体となって各団体に対して直接交付するといった異なる方式をとったことに伴い、現地の救護本部の指導監督下にない団体や活動に対しての交付が行われたり、配分・交付された寄付金の収支や実績報告のチェックに多大な労力と時間が必要とされたりするといった新たな課題も散見されたところである」との指摘を踏まえて、従来より行ってきた現地の救護本部に一括して交付する方式を基本とした方が、救護活動を効果的・効率的に進めることができると緊急災害時動物救援本部の役員会において判断をしました。
 このため、平成25年6月7日に岩手・宮城・福島県の現地救援本部の関係者を一堂に集めて、必要な救護活動及び残った義援金の使途を検討するための会議を開催しました。この結果を踏まえて、残った義援金を活用した今後実施すべき救護事業についての検討や会議をそれぞれの関係者と実施してきました。

 平成26年3月7日に環境省記者クラブにおいて発表しましたとおり、東日本大震災から約3年以上が経過しましたが、未だに福島県などにおいては支援が必要な事態が残っています。このような事態の早期解消に向けた事業を実施し、緊急災害時動物救援本部及び岩手県・宮城県・福島県の動物救護本部が実施してきた被災飼い主及びペットに対する各種の支援活動の総括を図る必要があります。このため、”「東日本大震災被災ペット救護基金」の管理及び執行要綱”を策定・公表し、緊急災害時動物救援本部において募集した東日本大震災に係る寄附金の全額を、当該事業の実施に必要となる経費として充当することにしました。この”「東日本大震災被災ペット救護基金」の管理及び執行要綱”の概要は、次のとおりです。

ⅰ 緊急災害時動物救援本部が、福島県動物救護本部をはじめとする現地の動物救護本部(既に解散している場合はその構成団体である自治体や獣医師会)と協議しながら、事業の実施及び寄附金の管理・執行を行う。

ⅱ 寄附者の理解と信頼を得ながら円滑に事業を実施できる環境条件を整備するために、緊急災害時動物救援本部において募集した東日本大震災に係る寄附金の残額のすべてを「東日本大震災ペット救護基金」という名称を付して管理・執行する。

ⅲ 基金の管理・執行及び基金を使用した事業の実施に関する庶務及び各種の対外的な対応については、福島県動物救護本部をはじめとする現地の動物救護本部と協議しながら、緊急災害時動物救援本部の事務局が行う。

※注:「被災ペット」の考え方
 ”「東日本大震災被災ペット救護基金」の管理及び執行要綱”においては、「緊急災害時動物救援本部 評価委員会報告書-中間報告-」中の救護活動の対象動物の範囲を明確にすべき旨の指摘を踏まえて、今後、具体的に事業を進めていく中で救護対象とする「被災ペット」の範囲に齟齬が生じないようにするため、”「被災ペット」とは、環境省が作成した「災害時動物救護本部設置要綱の例」に基づき、犬・猫等の家庭動物で、「被災者が飼養する動物」及び「被災者が飼養する被災により逸走・放浪している動物」とする。”と定義しています。

②活動実施状況
 平成26年3月31日現在、外形上、具体的な成果として公表できるまでに至っている平成25年度事業は、「現地の動物救援本部への支援、被災迷子ペットの保護収容事業、被災者を対象としたペットの不妊去勢措置助成事業など」ですが、平成26年3月7日に環境省記者クラブにおいて発表しましたとおり、支援が必要な事態の早期解消に向けて、福島県の三春シェルターに保護収容されているペットの引き取り先探し、3県における仮設住宅等の被災飼い主や被災ペットに対する各種の獣医療支援やケア支援、福島県における帰還困難区域で野生繁殖する犬や猫の繁殖抑制に関する保護管理活動、3県における被災飼い主からの保護依頼への対応や全国各地に引き取られたペットの元の飼い主探し等の諸事業を実施するための準備・検討・着手を行い、遅滞なく諸事業を進めることができるように努めてきたところです。
 また、寄付者の意思に即した義援金の運用・交付を行うために、緊急災害時動物救援本部を構成している4団体(公益財団法人日本動物愛護協会、公益社団法人日本愛玩動物協会、公益社団法人日本動物福祉協会、公益社団法人日本獣医師会)の役職員は、終始一貫して無償の奉仕活動として本救援本部の事務局業務を実施するとともに、事務所や通信機器類の無償提供等を実施してきました。
 なお、より一層の経費節減を図るために、平成25年7月までは経理スタッフ(派遣職員)を雇用していましたが、平成25年8月以降の経理業務は、本救援本部の構成団体の役職員が実施することにしました。また、ホームページ等の維持管理も、平成26年1月より、外部委託方式から本救援本部の構成団体の役職員が実施することにしました。

(2)「将来に向けた緊急災害時動物救援本部の組織体制や事業内容の見直し」に関する事業
 前述の「東日本大震災によって被災した飼い主及びペットに関する救援」事業の他に、次の事項を主な検討事項とした「将来に向けた緊急災害時動物救援本部の組織体制や事業内容の見直し」に関する事業を、平成26年8月を目途に一定の方向性をとりまとめるべく、併行して実施・検討してきました(詳細については、逐次、ホームページ等において公表していく予定です)。

①救護の理念や方法の確立に向けた調査研究の推進
②発災時の救護活動や平時からの普及啓発活動に専念できる体制の強化・拡充
③各都道府県における救護担当行政機関や関係獣医師・動物愛護団体との平時からの連携の強化
④首都直下型地震や南海トラフ巨大地震等への対応に関する適切な準備
⑤国が策定した「被災動物の救護対策ガイドライン」(環境省動物愛護管理室)との整合性のある救護のあり方の検討

2 今後の活動予定
 繰り返しになりますが、東日本大震災から約3年以上が経過したにもかかわらず、未だに福島県などにおいては支援が必要な事態が残っています。このような事態の早期解消に向けて、主に次の事業を実施し、緊急災害時動物救援本部及び岩手県・宮城県・福島県の動物救護本部が実施してきた被災飼い主及びペットに対する各種の支援活動の総括を図っていくこととしています。当該事業の実施に必要となる経費については、緊急災害時動物救援本部において募集した東日本大震災に係る寄附金の全額を充当します。

(1)福島県の三春シェルターに保護収容されているペット関係(~平成26年秋)
①引き取り先探し
②譲渡に当たっての移送支援
③引き取り先での当面の飼養管理支援(必要に応じて)
※注:三春シェルターの日常的な管理運営は福島県動物救護本部が実施しているところです。

(2)3県における仮設住宅等の被災飼い主関係(~平成28年度末)
①各種の獣医療支援など
②ペットの各種ケア支援

(3)福島県における帰還困難区域で野生繁殖する犬や猫の繁殖抑制関係(終了年度はケースバイケースで判断)(被災飼い主の将来の帰還に備えた、公衆衛生上必要となる住環境整備・維持が目的の活動です。)
①モニタリング等の補完調査
②関係行政機関からの要望に基づき実施する保護管理活動への間接的支援(不妊去勢措置の無償提供等)
③当該事業を含めて、各種課題に対応するための拠点として三春シェルターを整備(移動診療設備の整備を含む)

※注:帰還困難区域においては、一般人の立ち入りが制限されていることから救護対策が本格的に実施されていません。このため、帰還困難区域においては、被災飼い主の将来の帰還に備え、公衆衛生上必要となる住環境整備・維持のため、野生繁殖する犬や猫の繁殖抑制措置が必要となる蓋然性が高いのではないかと考えられたことから、必要に応じて実施すべき事業プログラムとして挙げているものです。
 しかし、現時点においては、必要な対策数・期間を具体的に検討するに足る定量的・客観的なデータを入手し難いことから事業の実施内容をつまびらかにすることはできませんが、まずは的確な状況把握をすべく、関係機関と調整を進めているところです。なお、あくまでも推測にすぎませんが、当該問題が存在していた場合には、放射能汚染等の関係もあり、当該事業を短期間で完遂することは困難ではないかと考えているところです。

(4)3県における被災飼い主からの保護依頼への対応や全国各地に引き取られたペット関係(~平成28年度末)
①ホームページ等を利用した捜索 
②ホームページ等を利用した元の飼い主探し
③元の飼い主のところに戻す移送経費

※補足1
(1)投資信託について
 約7年前、緊急災害時動物救援本部は、阪神淡路大震災動物救援本部から寄贈された活動資金の一部(3千万円)を投資信託に回しました。これは、当時の関係者に対してヒアリング調査を行ったところ、今後の救援活動に充てることができる資金を少しでも増やしたいという意図で実施したものであるとのことでした。
 しかし、現在の緊急災害時動物救援本部の新体制においては、今後は、寄せられた義援金を含めて、緊急災害時動物救援本部の資金を投資信託によって管理しないことを決定・確認しています。
 なお、この投資信託の評価額は、昨今の株価の上昇等に伴い、今回の決算時点である平成26年3月31日現在においては、購入価額の3千万円を超えた3001万1762円となっています(元本を崩しながら配当を行うことができる仕組みの投資信託であるため、現時点での残存部分の時価評価額とこれまでの配当金を加えた額を足し上げて比較することになります)。今後の予定ですが、株価等の動向を見ながら、適切な時期に現金化するための準備を金融機関と行っているところです。

(注)当該投資信託については、本会計監査の実施以降の平成26年6月5日に売却・換金をしました。今回の売却・換金後における受取額は30,834,485円(分配金を含む累積額)でした。この結果、最終的には834,485円の利益が出ることとなりました。なお、従前よりご説明をしているとおり、現在の緊急災害時動物救援本部の新体制においては、今後は、緊急災害時動物救援本部の資金を投資信託によって管理しないことを決定・確認しています。

※補足2
 居住制限区域や避難指示解除準備区域で、いわゆる「野生状態で繁殖した第2世代以降の猫」が散見されています。
 緊急災害時動物救援本部としては、「被災したペットとその飼い主のための義援金にご協力ください」「被災したペットの飼い主に対する支援のための募集」という呼びかけで義援金を募集していたことを踏まえて、当該猫などを救護の対象とすることについては慎重に取り扱わなければならないと考えているところです。
 しかし、本救援本部の構成団体単体(公益財団法人日本動物愛護協会、公益社団法人日本動物福祉協会、公益社団法人日本愛玩動物協会など)としては、それぞれの団体の事業目的に応じた程度の問題こそありますが、動物愛護管理上、看過できない問題であると認識しています。本救援本部の構成団体単体としては何らかの措置を講じる必要があると考えられることから、現在、繁殖抑制措置にかかる各種支援事業の実施などを含めて、それぞれの団体固有の業務として実施可能な措置がないかどうかについて鋭意検討中であることを、本救援本部を構成する各団体に代わって申し添えさせて頂きます。

最新のお知らせ

リンク 行方不明の動物を探しています。 どうぶつ救援本部ENGLISH PAGE 福島県動物救護本部
外部リンクに関する注意